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週が始まったその日の夜に呑むとその週が長く感じられる。もう週末みたいな気になってしまっている。昨日は数ヶ月ぶりにDavidさんに会った。彼の家の近くのレストラン/バーで呑み、食べ、20分くらいしか経ってないと思っていたら2時間経っていた。外の気候が気持ちよくて赤と白の葡萄酒をつい飲み過ぎた。わたしが注文したピッツェはアンチョビの塩っけがきつかった。サイドウォークのテーブルで喋っていたら(わたしは専ら話を聞いていたのだけど)途中でギターを持った青年がやってきて、私たちの為に一曲披露してくれた。かれは口をすぼめてストーンズ(やったっけ?)の歌を歌い、ギターをかき鳴らし、私たちは満足してチップをあげた。翌日は少し早めに出勤しなければならなかったし、ゆうこも自転車だったのでDavidさんのお友達のReneさんの家には次の機会に行く事にした。

Davidさんに会う時、わたしとゆうこはいつもセットだ。昔、かれは私たちの事をボタンのように可愛いと言ってくれた。だからわたしたちも彼の前では無意識ながらボタンのようになる。それが本当に楽しい。

会う前に、足の指と手首の調子が良くない、と聞いていたので心配していたけど元気そうだった。詳しくは知らないけど、彼は多分60歳位だから病気かと思っていたけど違った。足の指の方は、むかついてテーブルを蹴って痛めたそうだ。あんなに穏やかな人がむかついてテーブルを蹴ったっていうのが面白かった。手首は、新しく取り組んでいる絵で、ドット画のバックグラウンドを描いている時に手首でスナップをかけ続けていたので痛めたそうだ。かれ曰く、魚の群れを書こうと思っていたらしいのだけど、ドット画で描いたバックグラウンドが完璧でイギリスの庭園みたいに奇麗だからその上に何か描くことが躊躇われるそうだ。昨日は外で会ったので絵を見れなかったけど、きっと素敵な絵なんだと思う。

Reneさんとは初めてあった(と思う)。彼女もなかなかイカしたNYkerだった。「結婚?2回した事あるよ。どっちも2ヶ月しか続かなかったけどね!もうさ、やっぱ一人がいいわ。誰かと一緒には住みたくないの。」と、タバコの煙をすぅーっとはいて笑っていた。DavidさんとReneさんは、最近の友達ゴシップを話しだし、その友達は近頃ストーカー気味なのだそうだ。2人がわたしの両親よりもなんだか年上には見えなくて、おかしかった。そしてとても可愛かった。絵を描いたり、彫刻したり(Reneは彫刻家)、自分の子どもより年下の友達とご飯食べたり、ジョイント吸ったり(ってDavidが言っていた)、友達のゴシップを会話のネタにしたり、こんな風に年をとれたらきっと楽しいだろうと思った。