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ひょえー怖い。うちの会社、また首切りが始まった。ヴィザが必要な4人プラス、わたしのゲイの元上司(同い年)がフリーランサーになることを言い渡された。わたしの元上司はアメリカ国籍なのでフリーランサーになったとしても逆に利点になることもあるのだけど、その他4人はヴィザサポートが必要なのでフリーランサーとして会社に残ることは難しい。遠回しに、ヴィザサポートしてくれる他の会社に移れ、と言われたも同然だ。その4人の中には会社で数年トップのシニアデザイナーとして働いていた人もいる。なんとも無情だ。

詳しいことは何も聞いていないし、又聞きなので確かなことは分からないのだけど、何となく思い当たる節がある。多分、理由は先日まで会社の殆どのデザイナーが取り組んでいたある大きな広告のプロジェクトのファーストプレゼンテーションに、その4人が何も提示しなかったからだ。

わたしがこの会社に入社したての頃にも同じようなことが起こったのを憶えている。後々わたしと元上司のゲイデザイナーがデザインを担当することになる服飾リテイルブランドのファーストプレゼンテーションの時だった。コリアンの女の子デザイナー二人が何も提示せず、その数週間後、二人は解雇された。

アメリカで働き暮らしている今の状況を当たり前のように感じていたけど、ヴィザがいつでもつきまとうわたしのアメリカ生活も実は崖の上を目隠しで歩いている様なものではないか、と不安になった。経営者のひと突きでわたしは足場を失うこともある。仕事を怠けているつもりは無いけど、最近は不満ばかりで、ポジティブな姿勢でデザインに取り組んでいない自分を感じていた。

この出来事で少し考えさせられた。ヴィザのこと、アメリカで暮らすこと、日本のこと、仕事のこと、自分のこと、やる気とか、経験したこととか、将来とか、もろもろ。

実は日本で暮らしたい、と今思っている。引っ越しが一ヶ月先なので日本への帰国はそんなにすぐには実現しないだろうけど、日本に帰りたい。NYは楽しいけど、長くいるところじゃない。息苦しいと感じたり、ヴィザの面倒もある。日本でなんのステータスの心配もせず、暮らしたい。

どうなんだろ。